戦う理由– tag –
-
『終わりのセラフ』レビュー|絶望の世界で、少年たちは何を選ぶのか
ウイルスによって滅んだ世界で、“家族”を奪われた少年・百夜優一郎は、吸血鬼への復讐と大切な人との再会を胸に戦い続ける。 一方、彼の親友・百夜ミカエラは吸血鬼として生きながらも、人間としての心を失わずに優を探し続ける。 「正義」と「悪」が曖昧になる終末の中で、ふたりの少年は再会し、戦場で“共に生きる”という選択を模索する。 本作は、ダークファンタジーの枠を超えて、“力”と“心”の葛藤、組織に翻弄される個人の尊厳、 そして「人間とはなにか?」という普遍的な問いを描き出す物語である。 絶望の中で、それでも希望を見出そうとするすべての人に捧げたい一作。 -
『ノー・ガンズ・ライフ』レビュー|銃の頭を持つ男が問う、“人間”の境界線
『ノー・ガンズ・ライフ』は、“頭がリボルバー”という衝撃的なビジュアルに反して、 根底には「自我とは何か」「人間とは何でできているか」というテーマが通底する本格SFハードボイルド。 街の片隅で孤独に生きる拡張者・乾十三が、喧騒の中で“人として”の尊厳を守る姿を描いた硬派な物語だ。
1